福島県陸上ジュニア強化部冬季合宿

１２月下旬の冬休み前半・・・。
毎年２泊３日の日程で、福島県の中学生アスリートを集めた陸上強化合宿が行われています。



この合宿、以前は楢葉町の陸上競技場を利用して行われていました。
今年はいわき市の陸上競技場で開催。
その中には、楢葉町の中学生の姿も・・・！
好天に恵まれ、県内から集まった中学生達は思う存分体を動かしていました。



私は約１０年前からこの合宿にコーチとして参加しています。
しかし今年は例年とは違う・・・。

何が違うかというと
参加している選手達の雰囲気・・・。



もちろん県の強化合宿ですから、毎年意識の高い選手が集まります。
この合宿から、過去に何人もの全国チャンピオンも出ています。

箱根駅伝で有名な元祖「山の神」今井正人さん（小高中）や・・・

「新山の神」柏原竜二君（内郷一中）も・・・

そして全国で大活躍した楢葉中の先輩、新妻唯さん（高２）もこの合宿で心身を鍛えました。
　

合宿中、選手達は「集合！」のかけ声と共に素早く集まります。
特に意識の高い選手ほど指導者の目の前を陣取ります。
話しを聞く眼差しは真剣そのもの。

「こんにちは！」

「失礼します！」

「先生、（グランド整備・荷物運びなど）変わります！」

様々な場面で、自分から声を出し、自分から動きます。

一言アドバイスをすると、そのアドバイスに対して「ハイ！ありがとうございました」
と、感謝の気持ちも積極的に表します。

ただ、例年と違うのは・・・

明るい！

選手達の雰囲気が、明るい！

そしてきつい練習に、笑顔で、進んで取り組んでいる。



当然、集中も高まり、１つひとつの練習内容が濃くなります。
そのため、わずか３日間で驚くほど上達する選手もいました。

その明るさはどこからくるのか・・・？

今回集まった、県北・県中・県南・会津・いわき・そして相馬地区の中学生達・・・



その選手達の多くは、時間も空間も、限られた環境での練習を強いられています。
ましてや、今年１年は思うようにスポーツに取り組めた時間というのは少なかったはず・・。

そのような思いが、前向きに取り組む姿勢につながっているのかもしれません。

ハンディを言い訳に変えることは誰でもできます。
しかしハンディをエネルギーに変えることは、誰にでもできることではありません。

この３日間、燦々と選手達を暖かく照らしてくれた太陽。



その太陽に守られるように明るく、のびのびと練習に打ち込む選手達。
おかげで、来年への希望をいただいた素晴らしい合宿となりました。

この合宿が、再び楢葉の地で開催される日が来ることを願っています。

m.watanabe